大阪を拠点に、暗号資産の利益計算、Salesforce開発、そしてAI研修まで。
IT領域を横断しながら事業を展開するコインタックス株式会社 代表取締役・田辺拓也。
一見すると、時流を的確に捉えてきたテック起業家に見える。
だが、その歩みは決して一直線ではない。
弁護士を志し、司法書士を目指して挫折。
その後、暗号資産で一気に成功し、毎月数千万円が入る時期を経験する。
しかし相場の暴落により、売上は消え、固定費と責任だけが残った。
数年間の試行錯誤を経て、Salesforce事業を立て直し、ようやく安定が見え始めた頃。
田辺はあえて、競走馬や高級時計を手放し、生活を一段落とす選択をする。
その根底にあるのは、合理性でも流行でもない。
本人が語るのは、「どん欲さ」という、少し不格好で人間的な言葉だ。
一度すべてを手に入れ、そして手放した経営者は、
今、AIという武器を通じて、何を日本に残そうとしているのか。
田辺拓也が見ている次の景色は、
“儲かるかどうか”の先にある。
プロフィール
- 氏名:田辺 拓也
- 肩書き:コインタックス株式会社 代表取締役
- 所在地:大阪
- 業界:IT ・ 暗号資産・教育
- 設立年:2018年
- 事業内容:暗号資産の利益計算・Salesforce開発・AI研修
「根底にあるのは、どん欲さです」
僕の経営の根っこにあるものを一言で言うなら、
たぶん「どん欲さ」なんだと思います。
きれいにやろうとか、スマートに勝とうとか、
そういうタイプではないんですよね。
泥水をすすってでも前に進む、という感覚のほうが近い。
弁護士になりたかった。でも、なれなかった
もともと、弁護士になりたかったんです。
社会的に意味のある仕事がしたかったし、
「ちゃんと評価される人間になりたい」という思いもありました。
でも現実は甘くなくて。
次に司法書士を目指して、「30歳まで」と期限を切ってやったんですが、
結果的には挫折しました。
正直、しんどかったですね。
「自分って、何者にもなれないのかもしれないな」って。
暗号資産で、一気に景色が変わった
そんな20代で出会ったのが、暗号資産でした。
相場に乗れた、というのが正直なところです。
結果として、めちゃくちゃ儲かりました。
毎月、数千万円が入ってくる、みたいな状態です。
それまでとは、生活も価値観も一気に変わりました。
競走馬も持ちましたし、
オーデマ ピゲみたいな高級時計も買いました。
「成功者っぽいもの」は、だいたい一通りそろえたと思います。
売上が消えて、固定費だけが残った
ただ、それはずっと続くものじゃなかった。
コロナ前後で相場が崩れて、
暗号資産の売上は一気に下がりました。
きつかったのは、
売上がなくなったことよりも、
固定費だけがそのまま残ったことです。
特に、従業員さんへの支払いですね。
「自分の判断ミスで、人の生活に影響が出る」
それが一番、胸にきました。
このとき、すぐに全部を捨てたわけじゃないんです。
どこかで、「まだ戻せるかもしれない」と思っていました。
数年かけて、立て直しを模索した
そこから数年は、正直もがいていました。
売上をどう戻すか、
事業をどう組み替えるか。
その中で始めたのが、Salesforceの開発事業です。
派手ではないけど、ちゃんと価値を出せる。
ようやく「地に足がついたな」という感覚が出てきました。
コロナも落ち着いて、
Salesforceの事業も安定してきた頃でした。
安定したタイミングで出会った、一本の記事
その頃に読んだのが、
アドウェイズ株式会社の岡村さんの記事でした。
大企業の社長が、家賃4万円のボロ部屋に住むって内容なんですが
覚悟とか、実践とか、
そういう“バイブス”が強烈だったんです。
「これだな」と思いました。
事業が安定してきた今だからこそ、
もう一度、自分を疑わないといけない。
そう感じたんですよね。
感化されたなら、やるしかない
僕は、感動して終わるのが嫌なんです。
なので、実際にやりました。
競走馬も、
高級時計も、
「成功してる感」を出すために持っていたものは、実際に全部手放しました。
住まいも見直して、
家賃4万円の中之島の部屋に引っ越しました。笑
追い込まれてそうしたわけじゃない。
むしろ、事業が安定してきたからこそ、
あえて生活を落とした、という感覚です。
感化されたなら、実践しないと意味がないと思ったんです。
出直して分かった、「家」の大事さ
その生活をしてみて、
一つだけ考えが変わったものがあります。
「家」は大事でした。笑
生活が荒れると、
判断も荒れるんですよね。
「家って、思っていた以上に大事だったな」
そう後から気づきました。
今は、会社の近くに引っ越しています。
ただ、不思議なことに、
一度手放した高級品は、まったく買い戻していません。
高級時計も、競走馬も、私の生活には必要なかったんです。
AI研修に、なぜ実践を求めるのか
今、力を入れているのがAI研修です。
しかも、実践重視。
流行りのAIを語るだけなら、誰でもできる。
でも、現場で使えないと意味がない。
これは、過去の自分への違和感でもあるんです。
「分かった気になる」
「知ってるつもりになる」
それでは、何も変わらない。
だから、日本をちゃんとぶち上げるために、
使える人間を増やしたいと思っています。
僕を動かしているのは「どん欲さ」
結局、僕を動かしてきたのは、どん欲さだと思います。
お金への執着というより、
生き残ること。
会社を続けること。
関わる人を守ること。
泥水をすすってでも、前に進む。
それしか、選択肢がなかった。

同じ経営者の方へ
一度うまくいった人ほど、
転んだときはきついと思います。
でも、全部失ったように見えても、
選び直すことはできます。
きれいじゃなくていい。
遠回りでもいい。
どん欲に、前へ進めばいい。
僕は、そうやってここまで来ました。
会社概要
■ コインタックス株式会社
所在地:大阪
設立:2018年4月26日
代表者:田辺 拓也
事業内容:暗号資産の利益計算/Salesforce開発/AI研修
HP:


